シカゴ郊外で犬達と暮らすちょっと、古くなったお姉さん日記 | TOP > ARCHIVE > 2016年09月
2016.09.30 (金)

9月も終わり

今日も忙しかった。
そして、すっかり秋になり、寒いくらい。
掃除したり、荷物まとめたり、買い物に行ったり。。。
まだまだやることが一杯なのに、また生地を切り始めてしまった。
ある方に、プレゼントしたいものが頭に浮かび、暇を見てはじょきじょき。。。

さて、このところ、考えていることがある。
この間のセラピードッグで行った病院で会ったお爺さんの事。。。
お爺さんというのは、記憶が曖昧になって思い出せなくなることが多くなるのが普通だと思っていた。

だが、彼は、8年間も、Jrと再会したいと願っていたという。。。
一体。。一体。。。8年前に、Jrとお母さんは、何をこの患者さんにしたのだろうか?
何か強烈な体験になるようなことをしたのだろうか?

8年前と言えば、Jr.はセラピードッグ一年生の時。
お母さんもやっと慣れてきた時だったと思うが、どうしても、特別な事をしたとは思えないのだよ。
そして、あれがきっと最後になる再会だったと思うのだ。
Jrも年を取り、いつリタイアするか分からない。
お爺さんも肺に2リットルの水が溜まり、それを抜いたところでガンを疑われているという。
お爺さんが8年も思い続けてくれたJrが訪問したというササヤカナことだけど、お爺さんのあの涙。
お母さんも多分一生忘れない。

随分前だが、買い物の最中に、後ろから肩をたたかれ、
「貴女はJuniorのハンドラーですか?」と聞かれた。
犬を連れていないのに、どうして私がジュニアのハンドラーだと判ったのだろう。
「はい、そうです」
「私の主人は、xフロアーに何度も入院した。その時にジュニアが何度も、訪問してくれたのよ。ジュニアは、主人の一番お気に入りのセラピードッグで、いつもまた会いたいと言っていたの。貰ったカードも折り紙も、今でもリビングルームに飾ってあるのよ」
「まあ、そうだったんですか?覚えてくれていてありがとう。ところで、貴女の旦那さんは元気になりましたか?」
「彼は亡くなったのよ、もう2年前。。。でも、最後まで、Juniorとまた会いたいって言っていたの」

もう、オバはんは、涙が止まらなくなり、店の中でこの女性と抱き合って泣いてしまった。

こういうことが、よくあるのだ。
オバはんが日本人でこういうことをやっているから印象が強いのか?
それとも、その日本人のハンドラーが連れてきたJuniorという雑種犬がこの患者さんや患者さんの家族に、ミラクルを起こしているのか?

判らない。。。

だが、例えば、道で困っている人がいて、たまたま通りかかって、助けたとする。
大きな荷物を持っているのを運んであげたでもいい。
自分は、じゃ、とその場を立ち去り、きっとそんな事があったこともすぐに忘れてしまうだろうが、助けてもらった人は、覚えている。

例えば、他人に嫌なことを言ったとする。
自分は忘れても、言われた方が、覚えている。

投げた球を受け取った方は、いい事であれ、嫌なことであれ、その球が手に残るのだから、忘れないんじゃないだろうか。。と思ったのだ。

9年間で1000人以上の患者さんやファミリーと出会ってきた。
お母さんは、誰も思い出せない。
名前も知らないし、どんな話をしたかも覚えていないのだ。

でも、Jr.とその患者さんや家族たちに、球を置いてきたんだろうな。

だから。。。他人でたったの一瞬しか交わる時間がない相手でも、気を付けないと、傷つけることも、悲しませる事もそして、一生忘れられないような嬉しいことも、相手に球として残してしまうという事なんだよ。

とちょっと考えてしまった9月最後の日。
CIMG5256.jpg
スポンサーサイト